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放射線測定器 クリアパルス Mr.Gamma A2700 レビュー

放射線測定器 クリアパルス Mr.Gamma A2700 を@hajime4567 さんのご好意により貸して頂きましたので, 使用感などをまとめてみました.

クリアパルス Mr.Gamma A2700 について

シンチレーション式の放射線測定器です.

特徴としては,

空間線量計専用
積算機能無し,アラーム機能無し,PC連携も無し.
高感度
シンチレーション式で,ガイガーカウンターに比べれば高感度です.
1000cpm/μSv/h以上の性能があります.
エネルギー補償有り
同価格帯の 堀場 PA-1000 Radi はエネルギー補償がありませんが,こちらにはあります.
Cs-137以外の放射線がある状況では,より正確な線量値を表示します.

内容物

お借りしたものは次の写真のようなものです.

マニュアルは,簡易説明書と通常の説明書と2つ入っています.

灰色の少し柔らかいカバーがついており,電池の出し入れはカバーを外して行います.

大きさは下の写真のように,DSiくらいの大きさで,厚さも結構あります.
下段の写真は堀場 PA-1000 Radiと,テクノAP TA100 と並べたものです.

測定方法

この機種は60秒の移動平均を表示するので,より正確な線量率を知りたい場合は, 自分で平均計算をする必要があります.

当サイトの 平均計算ツール(測定値の平均計算ツール)を使って次のように測定します.

  1. 測定器の電源を入れ,線量率が表示されるのを待ちます.
  2. 平均計算ツールページを開きます. 既に開いている場合は,「グラフを更新」ボタンを押してタイマーをリセットします.
  3. タイマーが1:00以上になるのを待って,測定器の数値を読み取り,測定結果に記入します.
    数値を記入してリターンキーを押すとタイマーがリセットされるので,再び1:00以上になるのを待って読み取ることを繰り返します.

測定器は過去60秒の測定結果を10秒毎に表示するので,統計を取るには60秒以上,間をあけて数値を読み取る必要があります.
60秒未満で数値を読み取ると結果が不正確になりますが,間が長くあいても問題はありませんので, 数値を読もうとした瞬間に表示が変わった場合は変化後の数値を読めば良いですし,1:00を大きく超えても気にせず数値を読み取り, そこからまた1分待てば大丈夫です.

平均計算ツールに誤差が表示されるので,それが満足行く値ならそこで測定完了です.
時間に余裕があれば,10回,15回と測定を続ければより正確な値になります.

反応速度

PA-1000 Radi は放射線検出時に音を出すことができます.
画面の表示は10秒更新・過去60秒平均なので,なかなか線量が変わってもわかりませんが, 音を聞けば線量の変化が感覚的にわかります.

Radi と並べて,放射線検出音の違いを撮影しました.

まとめ

堀場 PA-1000 Radi に非常によく似ており,使い勝手も同じような感じです.

エネルギー補償の有無,大きさの有無,生活防水の有無などが異なります.

PA-1000 Radi と同様に,感度が高いので,正確な測定値を比較的短時間で調べたい場合には良い機種です.
こちらの機種はエネルギー補償があるので,その点で Radi より信頼性が高いと言えると思います.
また,小数点以下3桁まで線量率が表示されるので,平均の計算なども行いやすいのも良いところです.

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